生活について

フィリピンの景色

フィリピンへの留学を具体的に考える前にまず、そこでの生活がどんなものになるのか把握するための手がかりをできるだけたくさん集めておきたいものです。たとえばどのような気候なのか、イメージだけではなく数字を調べておきましょう。

気候

フィリピンは台湾の位置する、高温多湿の熱帯海洋性気候の国です。季節は3シーズンに分かれています。6月~10月は雨季、11月~5月は乾季になりますが、乾季はさらに11月~2月のホットドライシーズンと3月~5月のクールドライシーズンに分かれます。一例をあげれば、マニラのある年の年間気温平均は26.4℃、年間を通じても4℃程度の変化しかなく、一年を通じて気温は高めです。なかでも4月は平均最高気温が33.5℃と最も高く、最も涼しい1月でも平均最低気温は23.5℃はあります。年間降水量は2,069ミリメートルあり、東京よりも500ミリメートル程度多くなっています。

フィリピンは台風の通り道なので、年間およそ20程度がやってきます。台風襲来は7月から10月にかけてがもっとも多く、東部海岸山岳地帯では年間降水量が5,000ミリメートルにも達するところもあります。

地理

フィリピンは7,107の島、81の州から構成されていますが、大きく3つのブロックに大別されています。最北端の島のグループ、ルソンは首都マニラがあり政治・経済・文化の中心地です。中心部諸島のヴィサヤは自然が豊かで美しいビーチも多く観光客がたくさん訪れます。最南端の島々はミンダナオです。フィリピン土着の文化を今も守り続けています。それぞれの地域によって文化も異なってくるので、留学の際にも自分にしっくりくる場所を選ぶことが大切です。地域ごとに食生活も多少違うので注意しましょう。

食生活

フィリピンの食生活の特徴のひとつにクジラを食べることがあげられます。国際捕鯨委員会を脱退し、今でも食用の捕鯨を行っている数少ない国のひとつなのです。地域によって多少の差はありますが、おおむね日本人の口にあう料理が多いようです。食材、調味料、調理法ともに日本とよく似ているためといわれています。中華料理の影響を多大に受けているのも、日本人が食べやすい理由のひとつのようです。一方で熱帯特有のココナッツを使用したメニューや、トロピカルフルーツのタマリンドを使用した甘酸っぱいスープ等のフィリピン特有のエスニックフードもあります。

代表的なフィリピンのエスニックフードとして、リチョン・バボイという豚の丸焼きがあります。体内に香草をたっぷりつめて表面をクリスピーになるまで焼き、酢醤油と唐辛子のタレをつけて食べます。新年などお祝いごとの席で食べることが多く、リチョン・バボイ専門店もあります。そのほかバーベキュー専門店もあり、アディダスと呼ばれる鶏の足の唐揚げなどもありエキゾチックな体験ができます。

フィリピンの食卓で一番ごちそうがならぶのはクリスマスです。BERのつく月からクリスマスの準備を始めるともいわれ、デパートでは9月からクリスマスセールを行っているほどです。大家族でワイワイと食卓を囲むのがフィリピンのクリスマス。国民の8割以上がカトリックという国ならではの光景です。